自然災害検知のための地球磁場変動の高解像観測と高精度推定に関する研究
العنوان: | 自然災害検知のための地球磁場変動の高解像観測と高精度推定に関する研究 |
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المؤلفون: | カトリ, ユウタ, 24592, Katori, Yuta, 24593, 香取, 勇太 |
سنة النشر: | 2019 |
المجموعة: | Tokyo Metropolitan University Institutional Repository Miyako-Dori / 首都大学東京機関リポジトリ |
مصطلحات موضوعية: | UT51 |
الوصف: | 首都大学東京 ; 博士(工学) ; 人類の歴史において、自然災害の記録は数多く残っており、科学技術が発達した現在に至ってもなお、自然災害による甚大な被害がしばしば発生している。日本列島を含む太平洋沿岸のアジア諸国は火山帯に属し、また複数のプレートの衝突領域であるため、多くの地震・津波が発生する地域であり、これらの自然災害のリスクは非常に高い。自然災害を完全に防ぐことは困難であるが、これまで、地震への対策として緊急地震速報が整備され、また津波に対しても水位計などを利用した発生検知法が検討され、災害規模を低減するための技術が開発されている。しかし、これらの既存技術については地震波や水波の伝搬速度の原理的な問題があり、発生検知の迅速性という観点からは十分とは言えない。したがって、更なる早期の災害検知に向けては別の観測パラメータを用いた方法が必要となる。そこで、本研究では地震波や水波以外の観測対象として、地震断層運動や津波発生に伴って変動する地球磁場信号を利用する方法の導入を目的とし、高解像度地磁気観測システムとそれを利用した地磁気推定方法に関する検討を行っている。これまでの観測事例としては、2008年6月14日午前8時に発生した岩手・宮城内陸地震において、地震が発生してから、地震波が到達するよりも先に断層運動に伴う地磁気信号が伝搬し、近くの地磁気観測システムの観測信号に対して磁場変化が報告された。この結果は地磁気信号によって早期の地震検知が可能である可能性を秘めたものである。一方で、岩手・宮城内陸地震における地球磁場信号の変動は数秒間に最大で、300pT程度の大きさで、地球磁場の日常的な変動と比較しても非常に小さな変化量であった。以上を踏まえて、地磁気観測による地震検知には2つの課題が考えられる。第1に地震発生時の地球磁場変動を観測した例をより多く得ることである。大規模な地震だけではなく、地球磁場信号の変化を詳細に記録し、比較的規模の小さい地震に関しても地震発生が起源の断層運動に伴う地球磁場変動信号を観測することが重要である。第2に地震発生時に得られた地磁気観測信号の変化は微小な変化であるが、微小な変化を自動的に検出することが異常検知には欠かせないことである。従来、微小な地磁気変動を検出する方法は明確に確立しておらず、微小な地球磁場変動を検出するためには、まず、正常時の地球磁場変動を高精度に推定する必要があり、方法を検討するのは重要なことである。本論文は地球磁場変動を用いた自然災害検知のために必要となる、高解像地磁気観測システムの評価およびその観測結果と、微小な地球磁場変動を検出するための地磁気変動推定方法の提案と推定結果について報告したものであり、全5章よりなる。第1章では序論として、本研究の背景、目的、意義を示す。第2章では本研究において利用するいわき地磁気観測点の状況、および観測点において設置される、地球磁場の高解像観測のための磁力計を含めた多数のデバイス、およびシステム構成について示す。第3章ではいわき地磁気観測点における地球磁場観測システムの評価、および観測結果を示す。高解像観測デバイスであるHTS-SQUID磁力計を世界で初めて地球磁場観測用として本観測点において稼働させており、HTS-SQUID磁力計を中心とした観測システムの評価を行い、地球磁場の観測結果を合わせて示す。また、本観測システムによって地震発生が起源となった断層運動に伴う地球磁場変動信号の観測に成功した。この結果に関しても合わせて示す。第4章では地球磁場変動に関する推定方法の提案、および推定結果とその評価に関して示す。推定方法としてニューラルネットワークを用いた地球磁場変動の推定方法を提案した。提案モデルでは、気象庁が運営する複数の地磁気観測点で観測された観測値を入力データとして、出力にあたる推定対象として、いわき地磁気観測点の地球磁場を選択することで、実際の地球磁場観測結果を利用して地磁気推定における推定精度の検証を行った。評価には、推定精度だけでなく、推定時の計算量に関する検証も行い、提案モデルとその他の手法に関して客観的な比較結果を示した。第5章は結論である。本研究で得られた成果をまとめると共に、残された課題と今後の展望について述べる。 ; 首都大学東京, 2019-03-25, 博士(工学) ; doctoral thesis |
نوع الوثيقة: | other/unknown material |
وصف الملف: | application/pdf |
اللغة: | Japanese |
Relation: | 145; 乙第189号; https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_Katori_abstract.pdf; https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_Katori_comments.pdf; https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_katori_fulltext.pdf |
الاتاحة: | https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_Katori_abstract.pdf https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_Katori_comments.pdf https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/7762/files/Yuta_katori_fulltext.pdf |
Rights: | open access |
رقم الانضمام: | edsbas.533EDBAB |
قاعدة البيانات: | BASE |
الوصف غير متاح. |